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2011年11月 アーカイブ

輸出自主規制とアメリカの自動車産業

1983年のアメリカ自動車メーカー業績回復のテンポは極めて早いものでした。


第二次石油危機以降の4年こしの累積赤字70億ドルを帳消しにしてしまう勢いでした。


・・・またその後の状況をみても、これ以上の自主規制は一見必要なさそうにみえます。


はたしてデトロイトの業績回復は自主規制を必要としないほどの、産業としての体質改善によってもたらされたものでしょうか?


また、今日までの業績回復に自主規制はどの程度貢献したといえるのでしょうか。


この点については、自主規制は、年間40万台もの日本製小型車(ホンダ 中古車なども含む)のアメリカ市場への流入をストップさせたことで・・・


長期自動車不況に悩まされたデトロイトに合理化による立直りの機会と値上げのきっかけを与えたことは確かです。


・・・したがって今後の自主規制の延長は、デトロイトの合理化効果のいっそうの浸透と、予想される大型車の値上げを助ける効果をもっています。


合理化による体質転換


ここで一つの基本的論点となるのは、デトロイトの業績回復が今後もはたして持続するかということ・・・


これと関連してデトロイトの合理化による体質転換は、これで成功したとみることができるかどうかということです。


1983年のデトロイトの業績回復は、何よりも、アメリカの金利低下とインフレ鎮静化によりそれまで買控えられていた自動車需要の回復・・・


そして、回復して増加したこの需要がとくに付加価値が高く、中古車情報の多い大型車(フルサイズとインターミディエイト)に集中したためです。


合理化による体質転換は現在も進行中とみてよいですが、徹底したレイオフによる人減らしと、これまで放置されてきていた生産工程の過剰在庫の削減やQCサークルによる生産性向上と品質管理水準の向上などには力を入れ・・・


そして、老朽化していた工場設備を更新し、ロボット化など新鋭設備の導入と新工場の建設を行ないました。


その結果、『タイム』誌(1983年3月21日号)によると・・・


たとえば従業員数を14万人から6万8000人に削減したクライスラー社のごときは、損益分岐点が年産230万台だったものを年産120万台にまで切り下げることに成功したといわれています。


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